白癬菌の食料は人間の皮膚
水虫は白癬菌というカビの一種が人間の皮膚に感染している状態です。この白癬菌は人間の皮膚にあるケラチン(角質)というタンパク質を食料として生きています。
人間の肌は約四週間という周期で生まれ変わります。この肌の新陳代謝をターンオーバーといいます。生まれ変わる細胞は最後に垢となって人間の皮膚からはがれ落ちるのですが、その直前の状態のケラチンを白癬菌は好物として増殖します。
このサイトのテーマである爪水虫というのは爪が白癬菌に侵される状態なのですが、爪も水虫になってしまうのは、爪も皮膚の一部だからなのです。だから白癬菌はこの爪のケラチンも大好きというわけです。白癬菌はこのようにケラチン(食料)があれば、生きていけるのですから、足や爪に限らず人間の体のあらゆる場所に感染する可能性があります。
水虫は感染する場所で呼び方が変わります。水虫ができる場所として代表的なのは足ですね。これは足白癬といわれます。手にできれば手白癬、前述の爪にできる水虫は爪水虫(爪白癬)です。水虫は頭にも感染することがあります。これは頭部白癬といわれます。
ところで、なぜ水虫といわれるようになったのか疑問に感じられたことはありませんか?水虫の実態は先に書いたようにカビの一種である白癬菌という菌です。なのになぜ虫なのでしょうか。
水虫といわれるようになった当時は、こう考えられていたのです。水虫になるのは、水がある田んぼで水の虫に刺されて痒くなったと考えられていたというか、誤解されていたわけですね。当たり前ですが、水虫は医学的な正式名称ではありません。